バックナンバー: 2006年 8月 1日
● トップ: ハワイ島現地取材

植林したユーカリプタスのチップ(木片)を
来年から日本に輸出する契約が最終段階

 * 「ユーカリプタスのチップは、日本で良質のつや紙になる予定です」
     --- 『フォレスト・ソルーションズ社』のガイ・セリエー社長
 * ハワイの混農林業を探る
 
 * 「種々雑多なものを一緒に耕作するのは、とても良い混農林業のやり方です」
    --- 『アグロフォレストリー・ネット社』ダイレクターのクレイグ・エレヴィッチ氏
 * 「究極の夢は、死ぬまでに青々と茂った森林にすることです」
    ---プウ・オ・クマウ牧場主のジリーン・ラッセルさん
● ハワイは今
 * OHAがハワイアン民族住民台帳の製作始める
 * 6月の不動産市場 1年前からは増加したが、5月より減少
 * アラモアナ公園の夜間利用禁止は恒久化へ
 * 新会計年度は大盤振舞い?--- 景気後退時、大丈夫?
 * ワイキキ下水管工事第一期終る、第二期は八月から
 * カピオラニも上下水道工事9月に着工
 * ホノルル駐車場料金27%アップ --- 好景気に伴う駐車場不足
 * 私立校、新授業料、7%増 ---- プナホ校は一万四千ドルを超える
 * セントラル・パシフィックファイナンシャル・コープ --- 第2・四半期業績発表
バックナンバー: 2006年 8月 1日
● トップ: ハワイ島現地取材

植林したユーカリプタスのチップ(木片)を
来年から日本に輸出する契約が最終段階

地球規模から見ると森林面積は減少しつつあり、地球温暖化防止、酸素供給、水資源保護などのために世界的
に植林が奨励されている。 ハワイ州は全米で十一番目に大きい公有林があり、水資源のために保護されている。
また、民間がハワイ島、カウアイ島の農地や休閑 地に植林をしているので森林面積は増加の傾向にある。
 
本紙は、一九九七年二月十五日号の一面記事で、「ハワイに植林の将来はあるか?」と題し、植林をすることは、
砂糖耕地の跡地を有効利用し、製糖工場閉鎖に伴う失業者に職を提供するという二大目標の上に、かつての砂
糖やパイナップルに代わる新たな産業としての林業に期待がかけられていることをレポートした。
 
また、二〇〇〇年十月一日号の一面記事では、「着実に実績を上げつつあるハワイの林業、ハワイ島ハマクア地
区の植林現場を見る」と題し、州最大の森林管理会社の「フォレスト・ソルーションズ社」のハワイ島の植林事業を
中心にレポートした。
 
あれから六年経ち、植林したユーカリプタスの伐採時期に近付いて いると聞き、「フォレスト・ソルーションズ社」の
植林現場に再度訪れ、これからの計画を聞くと共に、農業と林業を融合した耕作方 法の『混農林業/アグロフォ
レストリー』や、植林をして森林の再生を目指す活動についても探った。
 
* 「ユーカリプタスのチップは、日本で良質のつや紙になる予定です」
     --- 『フォレスト・ソルーションズ社』のガイ・セリエー社長
当社はハワイ州最大の森林管理会社で、ハワイ島のファラライ地区、 ハマクア地区、ボルケーノ地区、コハラ地区
の総面積約十六万エー カーの植林地や自然林を管理しています。 一九九六年の会社設立時からしている事業
は、投資管理会社のプルーデンシャル・ファイナンシャル系列の「プルーデンシャル・ティンバー・インベストメンツ社(
通称プルー・ティンバー)」に依託され、ハマクア地区のカメハメ ハ・スクールのビショップ財団の土地にユーカリプタ
スの植林をしています。
 
「プルー・ティンバー」は、二〇〇五年七月、ジョン・ハンコック系 列の投資管理会社「ハンコック・ティンバー・リソー
ス・グループ(通称HTRG)」に買収されましたが、引続き当社が植林地の管理をしています。 最初は、砂糖耕地
跡地がしばらく放置されていた土地に植林を始めたので、すでに雑草や自生した木などがはびこっていて、まずそ
れを取り除く作業から始めないといけませんでした。
 
植林地にはスプリンクラーや灌漑設備がないので、植林してから半年程は、水や肥料をやったり除草をし、病気や
土地の浸食を防ぐために、頻繁に見回らないといけません。 最初の半年間に除草をしっかりしておくと、木が大きく
なるに連れて木の下は影になるので、あまり草が生えなくなります。 半年後くらいから雨水だけで育つようになり、
自然に任せられます。
 
まだ植林したユーカリプタスを一度も伐採していませんが、ユーカリプタスを伐採して日本にチップ(木片)として輸
出する契約がほぼ決まりそうです。 この計画では、チップは、日本国内で、非常に品質の良いつや紙になる予定
で、現在、住友商事系列の「住商紙パルプ社 (Sumitomo Paper Co., Ltd)」と契約の最終段階の詰めをして
います。
 
去る五月に、「住商紙パルプ社」の代表者が来て、現場を視察してい ます。彼らの計画では、伐採されたユーカリ
プタスは、ヒロに設立される予定の製材会社(別会社)でチップにされ、毎月一回、三万五千トンのチップを日本に
輸出する予定です。 最終契約が成立すれば、来年六月からユーカリプタスの伐採を始め、八月か九月から、毎
月ヒロ港からチップを日本に輸出し始めます。 港を使うには、かなり前から予約しないといけませんから、既にヒロ
港を使う許可は申請済みです。
 
最初の契約期間は十五年間ですが、土地所有者のビショップ財団が別の用途に土地を利用しない限り、この計
画は恒久的に続く予定です。 ハワイ島には既に充分なユーカリプタスが植林されており、現在のところ、これより良
い計画は無いので、この計画がずっと続く見込みです。 当社には、森林専門家五人を含む二十五人の社員がい
ますが、伐採が始まれば、社員を倍の五十人に増やす予定です。
 
新たに設立される製材会社では四十人程の雇用があり、輸送関係では六十人程の雇用が予定されているので、
伐採が始まれば新たに合計百二十五人程の雇用がある見込みです。 計画が順調に進み、恒久的にチ ップを日
本へ輸出し続けるには、更に五千エーカーの土地にユーカリ プタスの植林をするのが理想的です。
 
現在パーカー牧場の五千エーカーの土地にも、別の投資会社がユーカ リプタスの植林をしており、ここのユーカリ
プタスも日本国内でつや紙になる予定です。 チップの日本輸出が始まると、お金が入って来ま すから、更に多く
の投資会社や投資家がユーカリプタスの植林に興味を示すと思います。
 
最近はガソリンの高騰が続いていますから、地元のある会社が、ユーカリプタスをチップにして、燃料にしたいという
提案をしています。 でもHECO(ハワイ電力会社)などの許可が要りますし、チップを燃料にするより紙にする方が
可能性があるので、実現するにしても五年くらい先になると思います。
 
最初の植林は、砂糖耕地の荒廃した跡地を整備することから始めないといけませんでしたが、次回からは、伐採し
たユーカリプタスの木株を腐らせた後、苗木を植林するので、初回よりは作業が楽になります。 植林したばかりの
土地に雨が降ると、小さな苗木は、雨水をあまり含むことが出来ませんから、当初は土地の浸食が懸念されました
が、幸いにも浸食はありませんでした。
 
今はユーカリプタスも三十メートルくらいになっていますから、木々は雨水を沢山蓄えて、地下に溜め込む手助けを
しますから、水資源維持にとても役に立っています。 かつては、外来種であるユーカリプタスの植林に反対する人
もいましたが、最近は、荒れ地や住宅地になるより、広大な面積が青々とした林になっている方がいいと思う人が
増えています。
 
とはいえ、やはり地元の人は、外来種よりハワイ土着種の木を植林する方に好意的ですし、植林は地元の人の理
解がないと難しいです。 当社では、ビショップ財団のユーカリプタスの植林地の管理に加え、二〇〇〇年頃から、
同財団の自然林の管理もしています。 クイーン・エ マ財団のカワイハエ乾燥地の一万エーカーの自然林の再生も
手がけており、雑草などを取り除き、乾燥地に強いハワイ土着種の植物を植えました。
 
コナ国際空港の山側のケアホレ農業場には、苗木場を造り、ユーカリプタスの他、コア、サンダルウッド、オヒアレフ
ア、イリマ、ナウパ カ、ママネ、ウィリウィリ、ナイオなどの苗木を育てています。 この苗木場では、毎年約二百万本
の苗木を育てており、この苗木場からの苗木が、すでに十六万エーカーの土地に植林されています。 最近当社も
ハワイ島で注目されているバニラ栽培に加わり、この苗木場で育てています。
 
また、コナの南約十七キロのところに、「ホクリア」というゴルフ場 と住宅地の総合開発計画があり、長い間訴訟問
題で建設が中断されていましたが、最近工事が再開されることに決まりました。 この敷地内の共同エリアに、ハワ
イ土着種の木を植えて森林を造る計画があり、 当社はその造林を依頼されています。
 
* ハワイの混農林業を探る
「フォレスト・ソルーションズ社」は、主に大規模地主や企業相手の植林や森林事業をしている森林管理会社だが、
個人でも自主的に植林をし ている人がいる。私有地の植林や森林保護には、ハワイ州土地資源局森林野生動
物部の、「ハワイ・フォレスト・スチュワードシップ・プログラム/The Hawaii Forest Stewardship Program」という森
林保護援助金や、米農務省の「ハワイ州森林遺産プログラム/TheState of Hawaii Forest Legacy Program」
という森林管理・保護・再生援助金を申請出来る。
 
ハワイ州土地資源局では、毎年約五十万ドルの予算を「ハワイ・フォレ スト・スチュワードシップ・プログラム」に取
り、かつて農地や休閑地だった一万一千エーカー(三十二地主)の私有地が、この森林保護援助金を得て、水資
源保護、材木の植林地、森林再生などのために維持管理され ている。
 
農林業専門家のクレイグ・エレヴィッチさんは、森林保護援助金を得て植 林をした他、植林や『混農林 
(Agroforestry)』に関する本を執筆し、各地で講演もしている。古くて新しい耕作方法といわれる『混農林業』は、
農業(Agriculture)と林業(Forestry)を融合させ、相乗効果を得ながら、 自然に近い形で生産高を高めるやり方。
 
伝統的な農業形態を元に、意図的に最大限の相乗効果が得られるように、その土地に最適なものを組み合わせる
ので、古くて新しいと言われている。果樹と野菜、材木にする木と野菜など、複数のものを同時に耕作するのが最も
一般的な混農林業のやり方で、アフリカ、中南米、東南アジアなど、熱帯地方で最近盛んに行われている。
 
コアやチークなど、良質の家具材にする樹木は、伐採出来るまでに五十年から六十年という長い年月がかかる。 木
の下や間に農作物を植えば、除草の 手間が省ける上、木が成長する間は農作物で収入を得、最終的には伐採し
た木により収入を得るというもの。
  
また、牧畜業と組み合わせる混農林業もある。農地に家禽類を放し飼いにし て自然な状態で育てると共に、家禽
類は草を踏んだり食べたりするので除草にもなり、糞も肥料とする。また、牧場に樹木を餌、垣根、防風林など、複
数の役割として植える方法など、様々な形態がある。
 
リチャードとジリーン・ラッセル夫妻は、政府の森林保護援助金を一切受けずに、牛の牧場にハワイ土着種の木を植
林し、混農林業や森林の再生を試みている。 ハワイの自然や緑を回復させ維持することに力を入れるエレヴィッチさ
んとラッセルさんに、それぞれの混農林業のやり方を聞いた。
 
* 「種々雑多なものを一緒に耕作するのは、とても良い混農林業のやり方です」
     --- 『アグロフォレストリー・ネット社』ダイレクターのクレイグ・エレヴィッチ氏
昔からある典型的なコナのコーヒー農家は、コーヒーの他に野菜や果樹などを畑に植えています。例えば、代々コー
ヒー農家をしている国武さんは、コーヒーの他、カカオ、ライチー、柑橘類、観葉植物などを耕作しています。 これは
伝統的な太平洋諸島の農業の仕方で、コーヒーを現金収入のために売り、自分の家で食べる野菜や果物も畑で
一緒に栽培しています。
 
コナのコーヒー農家でも、民族の違いにより作物の違いが多少あります。 日系の畑には山芋があり、アジア系の畑
には、タピオカでんぷんにするキャッサバが植えてあったり、トンガ系の畑には、トンガやフィジーの人が儀式などで飲
むカバがコーヒーと共に栽培されていたりします。
 
山芋やカバは、スーパーで手に入りにくいですし、もし売っていたとしても高 くて新鮮でないことが多いので、そうい
う特殊な野菜や果物を自分の畑で作っています。 こういう農業のやり方は昔からありましたが、最近よく導入されて
いるのは、これに樹木を加えて混農林業にして、相乗効果を得るやり方です。
 
典型的な混農林業は、木や作物の高さを、いくつかの層にします。 一番下の畑の作物から、一番上層の椰子の
木まで、高さの違う作物の層があり、それぞれの作物に適した光が当るように工夫されています。 例えば、一番
下層の畑にタロ芋を植え、次の層にコーヒーとカカオ。 三番目にマレーアップル、レイにする花、サワーサップ。  
四番目にブレッドフルーツ。 一番上層に、椰子の木、マ ンゴー、シルキーオークなどの大きな木を植えます。
 
最近は農薬や化学肥料を使わない有機野菜や果物の需要が増えていますから、農家も化学的なものを使わない
人が増えていますし、私の農地では、農薬、化学肥料を一切使っていません。 ホルアロアの私の農地では、主に
トロピカルフルーツのジャックフルーツを耕作していて、その肥料として、カリアンドラ・カロシスス(Calliandra
 Calothyrsus)とアカシア・アンガシシマ(Acacia angustissima)という木を植えています。
 
この二つの木は、豆科の成長の早い木で、窒素固定植物(Nitrogen Fixing Plants)です。 「窒素固定」とは、生
き物が空気中の窒素を取り込んで栄養にすることで、豆科植物は、空気中から取り入れた窒素を自分の栄養に
すると共に、根の根粒菌と共生して、土の中に窒素を排出してくれます。
 
窒素は、植物の成長に一番大切な栄養素で、肥料の主成分です。 ほとんどの植物は、土の中の窒素を根から吸
収していて、空気中から窒素を取り入れることが出来ません。 豆科植物が、空気から取り入れた窒素を土に排出
してくれることにより、他の植物は、その窒素を栄養として取り入れられるので、豆科植物は、他の植物に肥料を与
える役割をしています。
 
ですから、窒素を多く必要とする作物の間に、豆科植物を植えると、作物同士が窒素の取り合いをして土が痩せる
こともなく、化学肥料をやらずに済むので有機栽培が出来ます。 ジャックフルーツは、果物を採るだけでなく、良質
の材木にもなりますが、材木にするには、最低三十年から四十年かかります。 私は 果物を採るだけのために育て
ていますから、収穫し易いように木を大きくせず、木と木の間隔も狭くしてあります。
 
ジャックフルーツと肥料の役割をする豆科の木を一緒に耕作するのも混農林業の一つですが、その畑より高度の高
い百五十エーカーの土地には、材木にする木を植林し、コア混合林にしました。 コアの木を主に、マホガニー、サン
ダルウッド、ユーカリプタス、オーストラリア赤杉など、成長の速度がほぼ同じで材木になる木を植林しました。
 
更にその上の土地は、コアとオヒアレフアのハワイ土着種だけの林にしました。この二つは、良質の家具材になる
木で、チップにする木より高く売れます。 ホルアロアの近くに製材所があるので、伐採出来るようになれば、そこで
製材して売る予定です。 私が植林した所は、以前は牛の牧場で、ハワイ土着種の植物や木がほとんどなく、初め
からコアを植林する予定でした。
 
コアも豆科ですから、窒素固定植物の一つです。 ハワイ土着種の木では、コアの他に、コアに似たコアイア、ママネ
、ウィリウィリ、オーハイが窒素固定樹 木です。 これらの木の生えた森は、他の樹木に栄養を与えますから青々とし
ています。 でも成長が遅く、剪定に弱いので、他の作物のために肥料として植えるには、成長の早い外来種の方が
早く確実な効果を期待出来ます。 また、コアだけ植林せず、コア混合林にした理由は、混合林にした方が病害虫を
防ぎやすいからです。
 
アメリカ本土の農業は、大規模に一つの作物だけを耕作することが多いですが、一つのものだけを植えると病気や
害虫が付き易いです。 中南米、アフリカ、東南アジアのコーヒー農園では、主にコーヒーだけを植えていますが、色
んな害虫の被害に遭っています。 一方、コナでは、百七十年以上コーヒーが栽培されていますが、これまで大きな
害虫の被害に遭ったことがありません。
 
ハワイは他の大陸から離れていて、検疫もしっかりしているので害虫が入りに くいのは確かですが、地理的なこと
が原因ではなさそうです。 かつてコナで、コーヒーだけを栽培した農場には害虫が発生していますし、カバは色んな
ものと一緒に植えると、全く害虫の被害に遭いませんが、カバだけを植えると害虫が付いてしまいます。
 
ですから、一つのものだけを栽培するのが原因だと思います。 一つのものだけを栽培するのは、自然な状態からか
け離れていますし、これまでの研究で、種々雑多なものを一緒に植えた方が、害虫や病気に強いことが分かってい
ます。 人間が作物を耕作するまでは、自然には種々雑多なものが一緒に生えていましたが、生態系の調和はとれ
ていました。 自然の調和が崩れると、やはり色々不都合が現れます。
 
コナでは、昔からコーヒーと共に種々雑多なものを耕作していましたが、とて も良いやり方だということが最近改めて
実証されているのです。 私の植林地には、雑草の他、ククイやパパイヤなどが自生しています。 生えている植物の
種類が増えるにつれ、病害虫の被害に遭いにくいことが分かっていますから、雑草でも特に問題がなければ、私は
切ったり抜いたりしません。
 
* 「究極の夢は、死ぬまでに青々と茂った森林にすることです」
      ---プウ・オ・クマウ牧場主のジリーン・ラッセルさん
私たち夫婦は、一九九九年にハワイ島コハラ地区の四百エーカーの土地を買い ました。 この土地は、それまで牧
場だった所ですが、売りに出される前は、八十軒の住宅開発が予定されていました。 私たちは、ワシントン州シア
トル郊外にある同規模の牧場主でもあり、牛、馬、ニワトリなどの家畜の他、もみの木、 杉などの植林地、ブルー
ベリー、ラズベリーなどの木いちご類や野菜を育てて います。 休暇でハワイに来るたびに、私たちはいつもコハラ地
区を訪れていま した。
 
コハラの牧場は、若草がとても青々していて綺麗ですし、牛たちがとても幸せ そうに見えます。 牧畜業界では、牛
は死んで天国に行く前に、牛の魂がコハラ の牧場を経由して天国に行くと言われているくらいで、コハラは、牛に
とって天国に最も近い場所です。 そこの土地が売りに出ていて、しかも住宅地になり そうだといういきさつも聞いた
ので、これは絶対阻止して牧場のままにしておくべきだと思いましたが、当時そんな広大な土地を買うお金がありま
せんでした。
 
そうこうしている内に、家族が経営していた会社を売ることになり、お金が入ったので、その土地を買うことが出来ま
した。 買った当初は、雑草がはびこり、 牧場の柵は壊れていましたし、牛は放ったらかしにされていて、殆どの牛
が栄養失調と脱水状態で死にかけていました。 六十年程前までは、牧場にはオヒア レフアの森があったのですが
、買った時は、オヒアレフアの木が二本しか残っていませんでした。
 
私たちは牧場の再生を目指し、敷地内の七十五エーカーの土地に、コア、サンダルウッド、ママネなど、ハワイ土着
種の木を少しずつ植林しました。 牧場に も牧草を植え、今では三十センチから二メートル程の高さになり、とても青
々としていますし、雌牛七十八頭、雄牛四頭も元気になっています。 森林専門家 に植林を頼むことも出来ました
が、全て自分たちでして経費を節約しました。 州の森林保護援助金も知っていますが、援助を得ると、色々制約
があり、書類も提出しないといけません。 我々は自分たちの方針に基づいて植林をしたかっ たので、あえてそうい
う援助金を申請しませんでした。
 
我々の牧場は、益々青々とするはずですし、ハワイ土着種の森林も拡張させ、 シナモンやブルーベリー、薬草など
、ハワイで手に入りにくい作物も耕作する予定です。 これまで、人間が自然破壊するのを見て来ましたし、一九八
〇年に起きたセントヘレン山の噴火で自然の破壊力も知りました。 この土地は、住宅 地になるより牧場や森林に
した方が地球に良いですし、少しでも自然にお返しをすることが出来て良かったと思っています。 我々の究極の夢
は、死ぬまでに ここを青々と茂った森林にすることです。
 
■植林・森林保護に関する奨励金の詳細については後記にお尋ね下さい。
 ・ ハワイ州土地資源局森林野生動物部 電話:808-587-4172
 ・ Webサイト:www.state.hi.us/dlnr/dofaw/hfsp/
 
■Acknowledgements:
 ・Hawaii Tourism Japan
 ・Big Island Visitors Bureau
 ・PacRim Marketing Group, Inc
 ・Hilton Waikoloa Village
 ・Dollar Rent A Car
  
<<<- このページの先頭に戻る
 
● ハワイは今
  * OHAがハワイアン民族住民台帳の製作始める
  * 6月の不動産市場 1年前からは増加したが、5月より減少
  * アラモアナ公園の夜間利用禁止は恒久化へ
  * 新会計年度は大盤振舞い?--- 景気後退時、大丈夫?
  * ワイキキ下水管工事第一期終る、第二期は八月から
  * カピオラニも上下水道工事9月に着工
  * ホノルル駐車場料金27%アップ --- 好景気に伴う駐車場不足
  * 私立校、新授業料、7%増 ---- プナホ校は一万四千ドルを超える
  * セントラル・パシフィックファイナンシャル・コープ --- 第2・四半期業績発表
* OHAがハワイアン民族住民台帳の製作始める
OHA(ハワイアン関連事務局)が、ハワイアン先住民族公認と自立権をもとめて始動した。 OHAの管財人会は
六月二十三日、緊急管財人会を開き、ハワイアン自立権を求める民族運動の始動を確認し、基盤となるハワイ
アン先住民台帳の作製にかかった。
 
クライド・ナムオOHA事務局長は管財人会の決議を受けて、「アカカ法案を継続する組織としては、OHAが最も適
任と解釈することで管財人会が一致した。 OHAの責務には同運動を組織する権限を有し、必要な資材も持って
いる」と語り、 『ホオウル・ラフイ・アロハ(祖国再生立ち上がり会)』の組織構成の宣言をした。 『ホオウル・ラフイ・ア
ロハ』宣言には国の中の国の設立を目標とすると明言している。
 
国会に動きとは別に、ハワイアンがアカカ法案に示された手順を遂行することでイニシアティブを取るとしている。
さらに先住民台帳の作製でハワイアンの団結心を明確にしたいとしている。 既に約五万人の記帳があるが、ナム
オ事務局長は目標は十一万八千人と公表している。 この数はハワイアンの三分の二を 意味する。
 
この様なOHAの動きに懸念を示すハワイアン・グループもいる。「OHAはハワイ州政府の関連機関である。 OHA
が主導するとなるとハワイアンの完全自立機関とは云えない」と主張するのは、『リビング・ネーション』を率いるメル
・カラ ヒキ議長。 「この様な運動には資金も組織も必要である。OHAがその役を果たすのが最適だ。 OHAの他に
は考えられない」とナムオ事務長はこれに反論している。
 
ハワイアンの自主権を巡る動きはアカカ法案より先の一九九〇年代の初めにさかのぼる。 その当時、OHAと州議
会の支援を受けてハワイアンの民族問題を審議するハワイアン民族会議が約九千人のハワイアン血族によって組
織された。 同大会は九十七人の民族代表を選出して『アハ・ハワイ・オイヴィ』という代表者会議を組織し、会議は
定期的に会合したが、どの様な形の機構を作るのかで二分し、結論を出せないまま、二〇〇四年に自然解体した)。
 
同会議の議長を務めたポカ・ラエヌイ氏は、「解体されたが、協議内容は記憶にある。OHAの新しい『ホオウル・ラフ
イ・アロハ』は我々の思想を継続していると思っている」と新組織の立ち上げに賛同している。特にOHAが州政府機
関である点に同議長は懸念を表明するが、「ハワイアンの自立権確立には必要なステッ プという解釈は間違って
いない」と他のグループにも住民台帳作りに協力するよう呼びかけている。 ハワイアンの自立権樹立は、総資産四
億ドル、州議会から毎年二千八百五十万ドルの年間運営費を受けるOHAを中心に動き出した。
 
* 6月の不動産市場 1年前からは増加したが、5月より減少
中古一戸建て住宅と中古コンドの六月の販売速報がホノルル不動産協会から発表 された。 それによると販売
戸数と販売価格(中間価格)は共にこれまでの最高記録を出した五月より減少した。
 
今年六月の一戸建て住宅の販売戸数は三百六十八戸(前年同月比一六・四%減)で五十二戸減少。 コンド
の販売戸数も六百四十一戸(前年同月比八・八%減)で六十二戸減少。 一方、販売価格は一戸建ての中間
価格が六十三万九千ドル(前年同月比七・七%増)で四万六千ドル増。 コンドも三十一万ドル(前年同月比一
七 ・四%増)で四万六千ドルも上がった。
 
今年上半期の中古住宅、コンドの契約額は二十八億ドルと去年の上半期より一億 ドル(三・二%増)増加。「六
月の市場在庫数は住宅で千八百三十六戸、コンドで二千五百八十二戸と大幅に増加。 販売戸数の減少は予
想通り。 価格の方も健全で微増を続けている。 ピークに達したという観測もあるが、五月の最高値、一戸 建ての
六十六万八千ドルはピークに近いかも知れない。 一方コンドの中間価格は まだ上がる可能性を残している。 しか
し、いずれの変動も小さくなるでしょう」 とハービー・シャピロ同協会エコノミストは予測する。
 
メリー・フラッド同会長は、「市場は確かに落ち着いてきました。 物件を売りに 出して、売れるまでの在庫期間は二
十日という状態が続いていましたが、今は在庫数も増えたので買い手は他の物件と比較しながら選べる。 在庫期
間二十日ではその期間がなかったわけですが、六月の在庫期間五十二日間は、たっぷりの時間を取れるわけです
。 逆に市場は平常に戻りつつあると言うべきでしょう。今までが過熱化しすぎていたのです」と市場の平常化を強調
している。
 
* アラモアナ公園の夜間利用禁止は恒久化へ
ホノルル市の最大の公園、アラモアナ公園の夜間立ち入り禁止が恒久化された。 アラモアナ公園(百十九エーカ
ー)はホームレス・ピープルの常宿になり、覚醒 剤取引の現場として利用されることが多いとして、去る三月二十
七日にムヒ・ハネマン市長は夜十時から朝四時までの立ち入り禁止令を発動した。 三か月の禁止期間の満了を
待たず、同市長は禁止令は今後もに続けると発表した。
 
「三月二十七日から七十二時間の同公園の大清掃を期に発動した立ち入り禁止令に伴う、同公園の正常化に
一般市民からも歓迎の声を聞き、恒久化に踏み切った」 とハネマン市長はアラモアナ公園の夜間立ち入り禁止
は市民が求めているとご満悦。 ホノルル市(オアフ島)には二百九十三の大小の公園があるが、約百五十公園
は夜間立ち入り禁止となっている。
 
「他の公園は朝五時まで立ち入り禁止とされているが、アラモアナ公園は一時間早い四時解禁とした。 同公園を
朝のジョギングに利用する人の便宜を計った」と公園 課では説明している。 「公園を閉め出されれば民家の軒下
を借りることも考えるようになるでしょうネ」とはホームレス・ピープルの声。 市も州もホームレス対策は 頭痛の種。
解決策は見い出していない。
  
* 新会計年度は大盤振舞い?--- 景気後退時、大丈夫?
七月一日からハワイ州の二〇〇六〜七会計年度が始まった。 州の四分の三の人口を持つホノルル市郡政府は
一般会計予算を十五億ドルと初めて十五億ドル台の大台に 乗せた。 CIP(土木建築予算)も六億八千万ドル
で合計二十一億八千万ドルとこれも二十億ドルの大台に乗せた。 一般会計予算の最大歳入源の不動産税で
住宅、コ ンドの税率を下げたが、ホテル、リゾート、商業地区の税率は引き上げ、七億千八 百万ドルの歳入。
一般会計は八・五%増だがCIPは四二%増となった。
 
ハワイ郡とマウイ郡が一般会計で一五%(前年度比)CIPでハワイ郡は六四%、マウイ郡は五三%増と公共事業
費は増額した。 マウイ郡がホノルルに次いで二番目に大きな予算を計上している。 一般会計で三億六千四百万
ドル、ハワイ郡の三億二千六 百七十万ドルを四千万ドル弱上回っている。
 
ハワイ郡のCIPのほとんどは連邦規制の障害者の歩道整備に使う。マウイ郡は公共事業全般に幅広く補転する。
マウイ郡の不動税歳入は一億九千四百十万ドル、ハワイ郡 は一億八千三百七十万ドル。 いずれも一九・二%
増収となっている。 カウアイ郡の一般会計は一億三千百二十万ドルとホノルルの十一分の一。不動産税は七千
七百二十万 ドルとホノルルの九分の一。 CIPは五千八百七十万ドルではホノルルの十三分の一となっている。
 
ホノルル市郡政府のCIPは六億八千万ドルだが、その中五〇%以上は下水整備に、四千四百万ドルが公道整
備、三千三百十万ドルが待望のカポレイのノース・サウス・ロード建設費にあてられている。 ハワイ郡のウイリアム
・タカバ財務局長は、「歳入不足時の財政の時がやりやすいですネ。 カネがないという事を市民も知っていますか
ら、 別に政府に大きな要求はしません。 ところが、今会計年度のように歳入が大幅に増えると、政府は市民にど
んな還元をするのか大きな目で見ています。 予算の用途が市民 に納得してもらわなければいけないから、大変
です」と財源豊かな時の財政の難しさを強調するが、近年稀の事態だけに評価が困難とも付け加えた。
  
* ワイキキ下水管工事第一期終る、第二期は八月から
三月下旬の集中豪雨で破裂したワイキキの下水管の暫定管の敷設工事が七月下旬完了した。 ポリエチレンの
五千フィートの特殊下水管(直径四十八インチ)をアラワイ運河の水中に沈め、これが恒久的な下水本管の敷設
工事をするという計画。
 
三月の集中豪雨でワイキキの下水本管が破裂。 約四千八百万ガロンの下水(未処理)がアラワイ運河から海に
放流された。 本格工事までの対策としてホノルル市郡政府 は、ポリエチレンの特殊チューブを敷設することに着
手した。 直径三十六インチ、長さ五十フィートのチューブを百本つなぎ合わせる作業が約一か月かかり、七月十八
日、約四十万ガロンの水をチューブに入れ、チューブを運河底に沈めた。 同管の下水は圧力ポンプで搬送される。
マカレー近くで別の既存パイプに接続され、サン ドアイランド下水処理場に送られる。
 
本格的な下水管の取り替え作業は八月から始まる。同工事の総工費は二千二百万ドルで、今会計年度に盛り
込まれている。
 
* カピオラニも上下水道工事9月に着工
ホノルル市のカピオラニ大通りの上下水道工事が九月から始まる。 ワードからカラカウア間の上水道管工事は水
道局が、カマケレからカラカウア間のカピオラニ大通りの下水道管工事は市環境サービス課により、九月から同時
に始まる。 総工費は三 千二百万ドルと見積もられていたが、六か月間着工が遅れ、総工費は一千万ドル上乗
せされると市財務課では発表している。
 
原油価格の高騰に伴い、燃料の大幅な上昇のほか、アスファルトの価格も上がった。更にハワイは建設ブーム。
人手不足による工事の延長と全てが悪循環となっている。上水道管工事は更にアトキンソン街、下水道管工事
はカマケエ街も含まれる。 工期 は二年間。ワイキキの下水管工事と合わせて、カピオラニも交通渋滞の覚悟が
必要である。
 
* ホノルル駐車場料金27%アップ --- 好景気に伴う駐車場不足
好景気に伴いホノルル・ダウンタウンの駐車場料金がうなぎのぼりに上がっている。 全国四十九主要都市の駐車
場料金の動向を調べているコリヤース・インターナショナル社の最近の調査によると、ホノルル・ダウンタウンの駐車
場料金は表2の通り。
 
指定駐車場料金(月極)で二百九十九ドルは第九位、指定されない月極駐車場料金は百九十一ドルで第十
二位、日極料金は三十ドルで第四位がホノルルである。 日極 料金駐車場の数は最も少ないが一日三十ドル
は三年変動なし。 月極の指定駐車場料金は百七十ドルから三百四十ドルまであり、中間料金が二百九十九
ドルとなっている。 指定なしの月極料金は百ドルから二百二十五ドルで中間料金が百九十一ドル。 一年前は
百六十ドルだから一九%増となった。月極は一年前に比べると六十四ドル、二七%アップしたことになる。日極は
二十一ドルから四十八ドルで中間料金は三十ドルと三年変わっていない。
 
指定なしの月極料金は最も高いニューヨーク・ミッドタウンの五百七十四ドルはホ ノルルの三倍になる(全米四十
九都市平均は百八十一ドルである)。 なお、ホノルルの駐車料金が上がった理由として好景気が上げられてい
るが、あるエコノミストは「ダウンタウンのキャパシティは変わっていない。 そこに多くの人が職を求めて入ってきてい
ることを意味する」と説明している。
 
* 私立校、新授業料、7%増 ---- プナホ校は一万四千ドルを超える
ハワイ州の私立校(二十四校)のうち、約五割の学校が二〇〇六年九月からの新学期授業料を六〜七%引き
上げる。 プナホー校の新授業料は最も高く一万四千七百二十五ドルで六・九%増、ミッドパックも一万三千九
百五十ドルで七・六%増、イオラニ校は一万三千百ドルで七・四%増となっている。
 
ハワイ州私立校協会によると、各々の私立校はコスト・カットを試みているが、州全体の教師不足がたたり、運営
費は上がる一方。授業料も多くの父兄に取っては大 きな負担となり、ある調査によると四分の一の生徒の家族
は借金して子供を私立校 に通わせているという結果が出ている(平均借金は四千ドルとなっている)。
 
「父兄にかける負担は大きいのは分かっているが、学校としても(授業料増より)他に切り抜ける方法がないので
す」とジョー・ライス、ミッドパック校校長はこぼしている。なお、全国の私立校の平均授業料は一万六千ドル。
 
* セントラル・パシフィックファイナンシャル・コープ --- 第2・四半期業績発表
セントラル・パシフィックバンクの持株会社であるセントラル・パシフィックファ イナンシャル・コープは本年度第2・四
半期の業績を次の通り発表した(六月三十 日現在)。
 
■総資産:五十二億九千八十一万ドル --- (前年同日比+七・六%増)
■総貸金:三十六億八千九百二十九万ドル --- (前年同日比+一五・一%増)
■総預金:三十六億六千四百十六万ドル --- (前年同日比+四・五%増)
■税後利益(本土度上半期):二千四十四万ドル --- (前年同期比+一四・二%増)
 
セントラル・パシフィックファイナンシャル・コープのクリント・アーノルダスCE O兼頭取は、「第2・四半期も業容、収
益ともに前年比を上回る記録を上げることが 出来ました。 優良資産の増加、非金利収入の拡大と業務基盤の
強化が確実にすすんでおります。 下半期の目標達成に向けて一段の商品サービス向上につとめて参りますので、
引続きご愛顧いただきますようお願い申し上ます」と語った。
 
<<<- このページの先頭に戻る
 
 
当サイト上にあるリンク先の内容等については、EAST-WEST JOURNALが著作権を有するものではありません。
当サイト内の記事等は著作権法により保護されています。 弊社の承認なくコピーおよび転用は出来ません。
(C) 2005 EAST-WEST JOURNAL CORP.  All Rights Reserved.