バックナンバー: 2005年 12月 1日
● トップ: ハワイの貿易を支援するフォーリン トレード ゾーン
   海洋深層水で急成長したハワイの輸出
  ・ 貿易上のメリットがあるフォーリン トレード ゾーン
  ・ インターナショナルトレードセンターの役割
  ・ 貿易業を始めるスモールビジネスへの支援
  ・ 輸出急成長率トップとなったハワイ州
  ・ 海からの贈り物を最大に生かした海洋深層水

● ハワイは今
 ・ 民間企業の引退者年金制度破綻?国会は緊急上程で救済に
 ・ サテライト・シテイ・ホール --- サービス時間を毎水曜日、夜間八時半まで延長
 ・ ハワイの景気展望州政府は強気 --- 民間エコノミストはダウン予想
 ・ カカアコ再開発にアバクロンビー国会下議が異議
 ・ 建設見習工養成センター市と業界が共同運営で新設
 ・ 三大スポーツ・コンプレックス有料化 --- 市公園局が年内に答申
 ・ 来年二月からカピオラニ大通りの上下水道大工事始まる --- 二十二か月、二千三百万ドル
● 大下 治心の世相やぶにらみ
 ・ フォックス州下議の辞任は遅すぎた?
● このセンターでは誰もが探検家だ!
 ・ ビショップミュージアムの新館サイエンス・アドベンチャー・センターがオープン
バックナンバー: 2005年 12月 1日
● トップ: ハワイの貿易を支援するフォーリン トレード ゾーン
   海洋深層水で急成長したハワイの輸出
  ・ 貿易上のメリットがあるフォーリン トレード ゾーン
  ・ インターナショナルトレードセンターの役割
  ・ 貿易業を始めるスモールビジネスへの支援
  ・ 輸出急成長率トップとなったハワイ州
  ・ 海からの贈り物を最大に生かした海洋深層水
 
今年度第1四半期のハワイの輸出は201.10%と全米一の急成長率 を見せた。 この急成長に大きく貢献
したのは、ハワイ島コナで生産される100%海洋深層飲料水の日本向けの輸出である。 観光業が基幹産業
であるハワイで、メイドインハワイの製品を輸出する、または海外の製品を輸入する貿易業が占める率は高
いとは言えない。 しかし、市場を米本土や日本など外国に求めていくために、貿易は不可欠なビジネスで
ある。
 
ハワイ州ビジネス経済開発観光局(DBEDT)では、民間企業が外国との貿易を円滑に進めるため、フォー
リン・トレード・ゾーン(Foreign Trade Zone)というエージェンシーを傘下に置いている。 移民局の隣、ピア2
に同施設があるが、貿易に携わる人以外、何を行っているか関心を持っている人は少ないと思う。
 
貿易に携わっていない人の中でも、日本の品物をこちらで売ってみたい 、またハワイで作られた製品を日本
に輸出したいと考えている人もいるだろう。 こうした貿易業のスタートを支援しているのもフォーリン・トレード・
ゾーンだ。 ハワイ第一の輸出品となったコナの海洋深層飲料水の製造者、高陽USA社や、沖縄から泡盛を
輸入しているアワモリ・スピリッツ社にフォーリン・トレード・ゾーンとの関わりを聞くと共にフォーリン・トレード・
ゾーンの役割を見てみた。
 
  ・ 貿易上のメリットがあるフォーリン トレード ゾーン
通常、外国からの貨物がアメリカに上陸した際、アメリカ税関の通過手 続きをし必要な関税を支払い通関を
経てアメリカ国内に流通される。しかし、ホノルル空港、またホノルル港など荷揚げされた貨物で、外国製品、
免税状態で、保税運搬車両(保税許可を得た車両でなければならな い)により、フォーリントレードゾーン(外
国貿易ゾーン、以下FTZ) に移送された貨物は、税関の監督下にあるものの、貿易上、アメリカ国 外の地域
に入れられたと解釈される。 ここに入った貨物は、ゾーンを出 るまで関税の課税対象になることなく、そのま
ま保管したり加工することができる。 またゾーンからゾーンの移動も自由にできるなどの貿易上のメリットを持
っている。
 
ハワイでFTZが設立されたのは一九六六年。ピア39にあった海軍の 老朽化した倉庫を州が譲り受け、のち
にピア2の現在地に移転、七エーカーの敷地に十九万平方フィートの施設を持つようになった。 この施設を入
れ、州内で十三、カウアイを除く三島にサブゾーンがあり、千五百エーカーの敷地がFTZとして指定されている。
中心は移民局の角、ピア2にあるFTZナンバー9である。二階建てのオフィスビルに倉庫が併設している民間
の倉庫会社という造りだが、倉庫への入り口に検問所があり、税関監督下という事で、民間倉庫と異なる空気
が流れる。 警備は厳しく、貨物の出し入れはトレードゾーンの職員によって行われ一般の人が貨物の出し入れ
に従事することは出来ない。
 
昨年、連邦政府国土安全保障局から五十万ドルの助成金を得て、監視システム、アクセスコントロールシステ
ムを加えたため、警備体制はいっそう強化された。 これ以外にオアフ島では、キャンベルインダストリアルパー
ク、ミニラニ・テクノロジーパーク、ハワイコンベンションセン ター、ホノルル空港航空機給油施設、冷凍・冷蔵保
管のユニコールドズ ・コールドストレージコンプレックス、マウイ島ではマウイ・リサーチ &テクノロジーパーク、
ヒロ空港近くの三十一エーカーがFTZに使われている。 ゾーンのうち、一般使用ゾーンは多くのユーザーに対し
数々のサービスを提供する公益施設として運営され、四か所の特別使用サブゾーンは一般使用ゾーンで対応
できない、石油精製、飛行機給油、合成天然ガス製造、パイナップル缶製造など単一目的に利用されている。
 
フォーリントレードゾーン9のグレゴリー・バーバー所長代理とスコッ ト・ヨシダ・オペレーション・スーバーバイザ
ーに施設内を案内してもらった。 列や場所の表示は見られないが、すべてコンピューター制御管理されている。
また、ここの倉庫では温度調節室があり、低温管理が必要とされる製品はこの部屋で保管されている。 日本
からのお酒がずらりと並んでいた。 一見、普通の倉庫と差違はないが、施設内に税関職員や税関の車両を見
ると、やはり特別なゾーンであることを認識する。 FTZ9はハワイ州 ビジネス経済開発観光局(DBEDT)下に
あるが、州から経済的援助を受けないで、貨物保管料やオフィス賃貸料で独立運営を行っている。
 
  ・ インターナショナルトレードセンターの役割
FTZ9の役割をバーバー所長代理は次のように説明する。
 
「単に貨物を保管する施設ではなく外国との貿易業を奨励、支援をする州のエージェンシーです。 ですから他
の民間倉庫業と競争しないように、焦点は輸入、輸出に絞っています。 従って、FTZの存在は一般の人には
あまり知られていませんが、FTZプログラムは全国的に、また多くのスモールビジネスに役立っています。 
FTZを利用することで、US税関の手順がスムーズに行きます。 手順をできる限り簡素化しビジネスにとって
面倒な手続きの重荷を軽くしようというものです。
簡素化は業者だけでなく税関にとっても手続きが順調に行くので役立っています。 毎年、三百以上のいろいろ
な会社がこの施設を利用していますが、多くはスモールビジネスです。 二年前まで現在のハワイ大学医学部
に隣接した場所に二つの倉庫がありましたが、今はパーキング場にな っています。
FTZ9の1/5の収入は、そこの倉庫から来ていたので、その分の収入を得るために三百十万ドルの工費をか
け、拡張する計画を進めております。 US税関エージェントや船荷エージェントなど、輸出、輸入に必 要な書類
作成をするエージェンシーが入居しているワンストップショップですね。 インターナショナルトレードセンターの役
割を果たすと考えております。
輸入や輸出を考えている人がいれば、FTZに来ればすべてのサービスが一つの所でできるとなればとても便
利でしょ。 我々は保税倉庫、オフィス、そして会社を始める人達にサービスを提供しています。現在、四十社が
入居していて、それぞれ二百から二千平方フィートの広さのオフ ィスを我々から借りています。 殆ど、貿易関
連業ですので、彼等は互いの会社と交流できるし通関、船荷エージェントが同じビルにあり便利です。 会議室
やランチ室もあります。 ただ、私達は州のエージェントですから個々のビジネスのコンサルタントや仲介はして
おりません。
税関ブローカーは連邦政府からの認可ビジネスで、通関の手続きの代理店で、ハワイのブローカーのうち五つ
の代理店がここにあります。 そのうちアメリカンブローカーは一番大きく二千平方フィートのオフィスを 持ってい
ます。 また船荷エージェントのオフィス、税関、連邦商業省輸出支援センターや、通関に必要な検査サービス
などもここでやっています」
 
と、貿易業にとってワンストップショップのメリットを話すバーバー所長代理。 毎月の使用スペースに応じて賃
貸料を支払うのも経済的と、オ ペレーションの責任者であるヨシダ・スーパーバイザー。
 
「輸入業は倉庫が必要です。品物が入っていようといまいと毎月の賃貸料は必要です。ここでは保管するスペ
ースを月極めで払いますが、翌月に半分、品物を出せばレントは安くなります。 月々で使った分だけ支払うの
で経済的です。 ただ、各社の倉庫が別々にあるのではなく、共有倉庫になっていますが、在庫管理はきちん
と行われ、必要な時に出すことができます。
今、二、三の日本の会社ですが、中国から輸入した品物をまだ市場で出 していない、いつ出すかまだ決めて
いない品物を預かっていますが、我々の倉庫にある限り、関税を支払うことなく保管しておくという方法をとる
ことができます。
スモールビジネスが利用客に多いと言いましたが、スワップミートやインターナショナルマーケットで売るような
品物やギフトアイテムをこち らに置いています。 彼等はまだ倉庫を持つ段階にきていない。 自分の家に置い
ておくにも場所がない、そういったビジネスにも利用されています」
 
オフィスに入居しているのは輸出入関連企業であるが、レンタルやパー キングは市内ダウンタウンにありなが
ら近隣のビルに比べると安く設定 していると言う。 ただ、バーバー所長代理は、あくまで目的は輸入輸出業を
奨励することにあると繰り返した。
 
  ・ 貿易業を始めるスモールビジネスへの支援
貿易を始めたい人達に倉庫、オフィス、通関サービスを提供できる施設を利用してほしいと言う。  オフィスに
入居している企業のいくつかの成功物語を話した。 「ハワイ・バンブーフローリング社は、三年前にコンテナー
一個を中国から輸入して始めました。 米本土にも代理店ネットワークを広げ、ハワイで急成長した会社の一つ
として紹介されました。 アロハウエアの製造会社、レイン・スプナーは十五年間ここにオフィスを置き、アジア
各国 から生地を仕入れ、シャツを製造するまで、倉庫に保管してあります。  ブラジルからスリッパを輸入し、
こちらで販売しているハバイアナスも FTZを有効に使っています」
 
バーバー所長代理に紹介され、テナントの一つであるアワモリ・スピリッツ社を訪ねた。 社長のランドル久場さ
んはローカルだが、アメリカ製品を沖縄に輸出する貿易業を営み、沖縄をしょっちゅう訪れていた。 沖縄からハ
ワイに何か輸入できるものは何かと思案している時に沖縄特産の泡盛に出会い、これだっと直感した。
 
「最初はお土産用に持ってきて、こちらの友達に試飲してもらい、これならいけると思い、一年半前に二百平方
フィートのオフィスを借りました。 その後、六百平方フィートのオフィスに移りました。当社の得意先はワイキキ、
アラモアナですのでこの場所はとても便利がいいです。 一回で二十コンテナーが入荷するので倉庫が必要な
んですが、町中の倉庫は賃貸が高いのでFTZはありがたい存在です。酒ですので温度調整室に在庫ができる
のも魅力です。
倉庫があるだけでなく、税関、船会社のエージェンシーが一か所にあるので面倒さがありません。 わからない
事も専門機関にすぐに質問できま すし、FTZの恩恵を受けています。 今後は地元だけでなく米本土へ販路を
広げたいと考えています」
 
と、久場社長。 泡盛は米から造る蒸留酒で、日本人は泡盛がどんな酒かを知っているが、アメリカ市場ではま
だまだ新しい。 他の日系商社でも泡盛を輸入しているが、久場社長は、社名通り泡盛だけに的を絞り、市場
開拓に精力的に動いている。
 
「日本人市場なら沖縄のラベルそのままで輸入してもわかってもらえますが、私はアメリカ市場に売っていき
たいと思っておりましたので、アメリカ人に受けるラベルをデザインしてもらい、輸出用のレベルを貼って送って
もらっています」
 
名称は一つが琉球の海を描いた「Dancing Sea」アルコール度数、年数、フレイバーによって、シルバー(二五
%、三年もの)、ゴールド(三〇 %、五年もの)、プラチナ(四三%、三年もの、)、ブラック(四三% 、十年もの)
がある。 もう一つはCRAZCRANE、Zen Philosophyとあるように、アメリカ人が知っている禅を名称に入れた。
シルバー、ゴールド、プラチナがある。
 
「若い人から、泡盛を飲み慣れた方まで楽しんで頂けます。 ウォッカのようにミックスドリンク、カクテルにベー
スとして使えますが、やはり オンザロック、水割りで飲んで頂くと、泡盛のクリーンでスムーズなフ レイバーを
味わって頂けるとお勧めしております」
 
レストランにも積極的にマーケティングを行っている。 ハワイカイのブル・ウォーター・グリルでは泡盛とみそを
マリネードしたサーモンを紹 介するなど、地元シェフも関心を寄せている。 ドリンクだけでなく料理に泡盛の良
さが伝えたいというのが久場社長の希望である。 貿易は単に輸出入のビジネスだけでなく、それぞれの国の
文化交流でも ある。 輸入された沖縄の酒がハワイ市場に出て、泡盛から我々は沖縄の文化、食文化を知る
のである。
 
  ・ 輸出急成長率トップとなったハワイ州
FTZが今年度第1四半期のハワイの輸出状況を発表した。 その中で、ハワイは他州を押え成長率201.10%
という輸出成長率トップの座に着いた。
 
なぜこんなに伸びたかというとコナの海洋深層水の輸出があげられる。 ハワイからの輸出先ナンバーワンは
日本で圧倒的に他国を抜いている。 この表ではメイドインハワイの輸出品をあげているので加えられていな
いが、輸出品には、海外に飛ぶ航空機の精製油、重機、鉄鋼品、リサイクル用のアルミニウムなど、ハワイを
経由して海外に送られる製品の比重は高く、これらはFTZを利用している。
 
日本への輸出はベバレッジ(飲料水)、フルーツ(フレッシュパパイヤが 一番多い)、ココア(チョコレート)、マカ
ディミアンナッツ、アロハウ エア、鮮魚魚介類(アバロニ、ヒラメ、モイ、アヒ)、海藻、プラントに加え、昨年から
大きく伸びたのは高陽ハワイ社の海洋深層水。 今ではこの海洋深層水はハワイの輸出のナンバーワン商品
となった。
 
「ただハワイで作ってから米本土へ輸送され、それから外国へ送るという ケースも多いので、その場合は、数
に入りませ ん。 またハワイへの輸入も 日本からアメリカへ輸出され、それからハワイに送られることも多い。 
そうなるとハワイでは国内扱いになりますので、正確なデータをとるのは難 しいです。
 
ハワイからの輸出品は質の良さで定評があります。 その分、価格は他国の製品より高めになるでしょうが、良
いものにはお金を出すという層がある わけですから、そうした層を狙った製品をこれからも作っていかなければ
ならないと思います。 コナコーヒーは世界のベストコーヒーの一つと言う イメージを築いたように、コナの海洋深
層水もベストウォーターというコ ンセプトを築いてくれると思っています。 海洋深層水はメイドインハワイの強い
製品になってくれることは間違いありません」と、バーバー所長代理は語る。
 
ハワイ産生鮮食品を証明するアイランド・フレッシュ・プログラムは州農務局の支援で進めているが、それと併
用し、DEBETと州農務局は、輸 出用と観光市場向けに、ハワイ産の農産物やお土産商品などに「メイドイン
ハワイ」、「グローンインハワイ」のハワイ州の証明ロゴをつけるプログラムを昨年から始めた。 このロゴを利用
できる基準に合った商品は五百 ドル(五年間)の使用料を支払うが、高品質のハワイ産を求める層には、安心
して買える商品の目安になる。
 
ハワイ第一の輸出品となったコナ100%海洋深層水は、岐阜県に本社を 置く高陽社がコナの海洋深層水に着
目し、二〇〇三年二月にハワイ島コナ にあるハワイ州自然エネルギー研究所(NELHA/Natural Energy
Laboratory of Hawaii)から八エーカーの工業地の賃貸を受け、飲料水生産とボトリングの工場を建設した。
 
NELHAから供給された海洋深層水を使い操業を始め、二〇〇三年の八月から日本へ向けて出荷されている。
昨年の四月には〈ハワイ島コナの一 〇〇%海洋深層水〉のロゴ使用許可第一号となり、七月には第二工場
が完成した。 輸出を開始してから、供給が追い付かないほど日本で売れており、ハワイからの輸出品のトップ
になるなど急成長を遂げている。
 
NELHAは、海水の表層水と深層水の温度差を利用してのエネルギーを生む研究や、深層水を利用する分野
の研究が民間企業も含め行われている。 海洋深層水は水産業などに以前から用いられていたが、飲料水とし
てこれ だけ成功するとは、予想できなかったのではないだろうか。 水にお金を払 わないという観念から、おい
しい水をお金で買う時代になり、嗜好品扱いされるようになった。特に身体に良いということで、ミネラルや栄養
素をいっぱい含んだ海洋深層水は日本でブームとなっている。
 
「海洋深層水は日本ではかなりの会社がやっていて、身体に良い水ということで認知度は高いのですが、日本
では石灰の臭いがするなど、まずいというイメージがあります。 まずくても身体によいというので飲んでいるので
しょうが、毎日飲む飲料水ですからまずいのでは困る。 だからおいしいお水を追求しようというので、当社では
この味に辿り着いたのです。おいしい水をつくるのが技術です」と、石山ユタカ営業販売マーケティング部長は、
室温で飲むと味の違いがよくわかると説明する。
 
  ・ 海からの贈り物を最大に生かした海洋深層水
「コナの深層水は三千フィートから汲んでいます。 日本の海洋深層水は千フィートですから、世界で最も深い
所から取っています。 もちろんそのままでは海水ですから飲めるモノではありません。
アメリカの食品法では海水は飲めないと言う法律がありますから、海水を飲料水にするという食品法の中のハ
ードルを超えるのに一年かかりました。 この海水を原水としてうちは飲料水に製造しボトリングしていますが、
州保健局に申請しFDA(連邦薬品食品局)の条例のもと、テスト結果をク リアしボトル飲料水として販売が許
認可されたという経過です。 当社が初めてです。
公害が出ることはありませんしハワイが目指す環境にやさしい産業を提供 し、現在、百二十名の従業員の雇用
と、ハワイ経済に貢献していると思います。 ボトルは材料はうちの工場で作っています。 プラスチックチップは中
国、台湾、インドから輸入しています。 その時はFTZにお世話になっています。 作り立てのボトルに新鮮な水を
詰めるのが衛生面で最高にいいわけです。
できたものを輸入したほうが合理的でしょう。 自分のところでつくるのは人件費も光熱費もかかるわけですが、
ひたすら、フレッシュなものを使いたいという思いで、自分のところでボトルを造り水を詰めています」
 
石山部長は州の協力に深い謝意を表す。
「NELHAの中には海洋深層水を使い当社が来る前に商業ベースにしている会社がありますので、州はよく勉
強会を開いてくれています。 FTZからも熱心に勉強会を開いて頂き、緩和された内容の説明を受ける度にFTZ
の努力が伝わってきます。 審査における時間だけでなく審査にかかる費用、方法の緩和もずいぶんあったもの
ですから、我々も申請しやすくな ったのでどんどん窓口が広がった。 ハワイ州内だけでけの調整にかぎらず連
邦政府との折衝を随分されたと思います。 意欲的、積極的に支援してもらっています」
 
先月、FTZ9はNELHAをフォーリントレードゾーン認定申請を連邦政府に出した。 認可まで一年ぐらい要すると
いうが、これが通れば、NELHAでいろいろな貿易手続きが簡素化するだろう。 しかし、日本へ輸出する際の関
税は高いため、製造業が伸びて行くのは難しいものがあると石山部長。 今年六月に州内、米国内での販売が
許可されたことをきっかけに、十月からアラモアナセンターのニーマンマーカスで販売を開始した。
 
「反響はやっぱり初めてなので、普通の水と違うんだなという感じです。ただ、ニー マンマーカス・イコール品質
となるので関心を持って買っていかれています。 当社にもEメールで感想や質問が寄せられています。 我々の
海洋深層水はお水の中のハイエンド商品でなく、海洋深層水のカテゴリーです。 カテゴリーの違いを今後もPR
していきます」
 
今後はまず州内で知ってもらうことが第一と、一月二十日のワイキキショ ッピングプラザ一階のショールームを
オープンした。 ここでは、販売と共に、深層水のメカニズムの紹介がされるミュージアム形式をとっている。  深
層水の商品化、ボトリングには高陽USA以外に、デープウォーターイ ンターナショナル社が稼動していが、更に
数社が参入を計画している。 今後はハワイの輸出品のトップの座だけでなく、州内、米本土にハワイを代表する
商品に育ってくれると関係者の期待は高い。
 
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● ハワイは今
     ・ 民間企業の引退者年金制度破綻?国会は緊急上程で救済に
     ・ サテライト・シテイ・ホール --- サービス時間を毎水曜日、夜間八時半まで延長
     ・ ハワイの景気展望州政府は強気 --- 民間エコノミストはダウン予想
     ・ カカアコ再開発にアバクロンビー国会下議が異議
     ・ 建設見習工養成センター市と業界が共同運営で新設
     ・ 三大スポーツ・コンプレックス有料化 --- 市公園局が年内に答申
     ・ 来年二月からカピオラニ大通りの上下水道大工事始まる --- 二十二か月、二千三百万ドル
 ・ 民間企業の引退者年金制度破綻?国会は緊急上程で救済に
社会保障年金制度の危機が噂されている中で、民間企業の年金基金制度の危機が急浮上し、恩典受給者
者を震え上がらせている。 国内の大企業年金基金制度(PBGC)は四千四百万人の恩典受給者を抱える。
同制度は社会保障年金とは別に、社員が会社を引退後の年金を得るために積み立てている。
 
ところが近年の大手企業の相次ぐ倒産、会社更生法の適用で、企業側は負担の大きな年金負担を放棄して
きた。 この為、PBGCの基 金は大幅な赤字を余儀なくされ、去年二百三十三億ドル、今年も二 百二十八
億ドルの赤字を計上した。 PBGCの九月三十日付での資産は五百六十五億ドルに急減少しており、このま
ま推移すれば来年には七百九十二億の恩典(推定)の支払いが出来ない状況となった。
 
ユナイテッド航空とUS航空のチャプター・イレブンで九十六億ドルの積立金が消え、デルタとノースウエスト両
社で百六十三億ドルの積立金が失われた。 同法的処置で会社側は支出を免除されるが、PBGCは引退者
への年金を支給し続けなければならない。当然PBGCの資産に大きく食い込んでしまった訳である。 同社で
はいま財団を救えるのは国会しかないと、税金を補転する処置の立法化を急いでいる。 PBGCが倒産となる
と、四千四百万人に影響を与えることになり、会社更生法は思わぬところで打撃を与えそうだ。
 
十一月十六日の国会上院は賛成九十七、反対二でPBGC救済法案を成立させた。 同法案は六十才定年
退職を規制するパイロット組合員の年金を半減する内容を一〇〇%に復元するアカカ上議(民、ハワイ選出)
の修正案を含んでいる。 会社更生法の適用を受け、年金積立金の支払い免除されている企業に、免除の
取り消しを通達し、積立金支給は企業義務と通達した。 同案は参加(加盟)企業に滞納 している四千五百
億ドルの払い込みを命じている。
 
同法が施行されると、更生法適用企業には大きな支出になるが、同法はそれも企業の責任と押し付けた。
と言っても払えないものは払えないとする企業も出てくることから、払えるだけ払って、残額は経常収支が
改善して払えということになり、不足分を補う資金として国民の税金は使用しないとしている。
 
 ・ サテライト・シテイ・ホール --- サービス時間を毎水曜日、夜間八時半まで延長
車両登録から身体障害者の特別駐車証、犬のライセンス、バスパス、不動産税の払い込み、上下水道料
金の支払いと幅広い市行政サービ スを受け付けてきたサテライト・シテイ・ホール(市役所)の中で、オアフ
島の三大ショッピング・センターのサテライト・ホールが業務受付時間を毎週水曜日だけ午後八時三十分ま
で延長することになっ た。(二〇〇五年十一月十六日水曜日から二〇〇六年六月三十日まで)
 
三大ショッピング・センター(アラモアナ、パールリッジ、ウィン ドワード)内にあるサテライト・ホールは通常
でも利用者は多い。 通常の業務時間の午後五時では多くのサラリーマンには不便だという市民の不満か
らハネマン市長は水曜日の延長業務に踏み切った。
 
同市長はサラリーマンの労働時間帯とサテライト・ホールの時間帯が同一ではサテライト・ホールは何の便
宜も計ったことにはならないと業務時間の延長を市長選の公約としていた。 「水曜日の延長は 働く人には
喜んでもらえると思う」と業務延長に自信を持っている。 同処置で市政は今会計年度だけで五万三千ドル
の予備費を使うことになる。 「延長処置が好評なら来年七月一日からは恒久処置として水曜日の夜間業
務を継続したい」と述べている。
 
サテライト・シテイ・ホールは別表の様に十か所あるが、夜間業務が安全に運行されるような付帯設備が整
っているショッピング・セ ンターだけで行われる。 利用度からすればカリヒとフォート街モールのホールも多いが、
夜間の付帯設備が充分でない、とはずされた。
 
  ハワイの景気展望州政府は強気 --- 民間エコノミストはダウン予想
ハワイの好景気はあと数年継続する、とDBEDT(州ビジネス経済開発観光局)のテッド・リウ局長の展望
が発表された。 同局長の展望は今年の七〜九月期の第3・四半期の経済指標を分析したもの。 リウ局長
はハワイの第3・四半期の実績を、失業率の低い水準維持 (二・七%)と個人所得の順調な伸び、観光業
界の三大指標と三つの柱を解説している。
 
労働界では専門業とビジネス業界で三千五十人。建設業界で二千九 百人の雇用増加は前年同期比で
二・九%上昇。個人所得も今年だけで三・五%上昇。 観光業界は初めて七百万人の大台を超して、七百
四十万人と、前年度を六・五%も上回る。 観光客の経済部界は百十六億ドルと同じく六・五%上昇を期待
している。
 
来年度から上昇率は鈍るが、個人所得は二・八%(二〇〇六年)、 二・七%(二〇〇七年)、二・五%(二
〇〇八年)と順調に推移し、低い失業率と共に好景気を支えると展望されている。 それに対し、ハワイ・パ
シフィック大学のリーロイ・ラニー教授はファースト・ ハワイアン銀行の景気展望の中で、「二〇〇六年度末
ではハワイの 好景気は継続するが二〇〇七年度からは反動がくる」と就業者数が今年の二・七%から二・
〇%、個人所得も三・六%から三・〇%に スローダウンすると展望している。
 
そして中古の一戸建て住宅の中間価格も六十万ドルを割り、五十九万ドル台に落ち込むと予想している。 
好景気は来年までで二〇〇七年度にはマイナス成長となるとリウ局長とは異なる展望を発表している。
 
  カカアコ再開発にアバクロンビー国会下議が異議
ハワイのコミュニティ開発を推進するHCDA(ハワイ・コミュニ ティ開発庁)は廃止すべきとニール・アバクロ
ンビー国会下議(民)が爆弾発言した。
 
HCDAはカカアコ再開発計画を推進する政府機関。 二百九エーカ ーの州政府所有地をどう開発するか
指導権を取って来た。 そしてH CDAはケワロ湾に面した三十六・五エーカー地の再開発計画としてレス
トラン、小売店、コンドミニアム(二棟)を開発、工費六億五千万ドルのアレキサンダー&ボールドウィン社
の総合計画を最終案として採択した。 ところが同案のコンドミニアム開発計画に反対する市民がHCDA
の公聴会に殺到した。
 
「アラモアナ大通りより海側には住宅は開発しないという暗黙の了解があった。それをHCDAは破壊した」と
、計画の変更に反対した。アバクロンビー下議はA&B社の開発計画について、「カカア コ地区は伝統的に
小規模の事業家が活躍する地域と定められていた。 今回のHCDAの選択は小事業主への配慮が欠けて
いる。 同地区は住宅開発から事業展開まで大衆市民が対象でなければならない。 HCDAは全く逆方向
に目標を置いている」と、HCDAの方針を最初の目的から大きくはずれていると批判した。
 
HCDAは一九七六年にカカアコ再開発計画をホノルル郡政府には出来ないと州議会が取り上げ担当機関
として州政府内につくった機関。 その当時、州下院議員をしていたアバクロンビー氏は同案審議で唯一の
反対投票をした議員。 同議員は今回のHCDAの選択肢は三十年前同議員が反対した理由そのままで、
カカアコを州政府の指導で行えば、大衆は全く無視され、開発業者側に偏った計画になる、と三十年前の
主張を繰り返した。
 
この地区はスモール・ビジネス地区として再開発されるべきだと主張し、「過去三十年間のHCDAの実績
は一般市民の意見を無視した開発が多い。ここにHCDAの廃止を正式に提案したい」とまくしたてた。
 
 ・ 建設見習工養成センター市と業界が共同運営で新設
建設ブームに対応する為、建設業界の労働力不足を補う太平洋建設見習工養成センターが、ホノルル市
内のデリングハム大通り、血液銀行隣接地に新設される。  同計画はホノルル市が連邦政府の商務省経
済開発事務所から二百万ドルの補助金を得て、ハワイの建設企業協会(BIA)と協力して開発するもの。
 
同センターは屋内面積二万三千平方フィートで六種類の専門職別養成プログラムを開発し、建設業界に見
習い技士の資格を持った卒業生を送り込もうというもの。一クラス二十〜三十五人の生徒で組織 され、年
間二百〜三百人の見習工を送り込む。
 
ハネマン市長は同センター開設発表記者会見で、「ホノルルの建設業界はこれからもブームを続くだろう。
そんな業界の人手不足は景気後退につながる。このセンターはこれからもブームを続ける建設業界に必要
人材を養成する機関で、数年間に必要とされる一万人から二万六千人の新しい人材を養成する」と述べ、
生徒は移民の子供たちにも期待しているという。
 
着工は二〇〇六年で完工は二〇〇八年を予定。当初は二百〜三百人の卒業生だが年々クラスを拡大し、
数年で一万人の見習工を送りだしたいとBIAのナカムラ事務局長は語っている。
 
 ・ 三大スポーツ・コンプレックス有料化 --- 市公園局が年内に答申
ホノルル市営の三台スポーツ・コンプレックスの有料化が決まり、今月中に市公園局から具体的な料金制度
が市長及び市議会に答申さ れる。 @ CORP(中央オアフ地域公園) Aワイピオ・ペニンスラ ・サッカー・コン
プレックス Bワイパフのハンス・ロレンジ・パー クの有料化が決まり、市公園局が料金制度の設定を急いで
いる。
 
@ CORPはワイピオの二百六十九エーカーが公園化され、野球場、ソフトボール球場、テニス場、他目的フ
ィールドと、十一月十三日 に落成した水泳場で、総工費は七千万ドルと当初の見積もりより五 倍の総工費
を投じた。 すでに多くの利用者を抱え、広々とした施設は好評だ。ところが、同公園の運営、管理者が民間
からすぐに選べると踏んでいたハリス市長の読みはハズレ、未だに該当者は現われず。 管理、維持費は百五
十万ドルに達している。
 
A のワイピオ・ペニンスラ・サッカー・コンプレックスには二十面のサッカー場、一面は観客席付き(二百八十八
エーカー)、管理・維持費は八十五万ドル。
 
B ワイパフのハンス・ロレンジ公園はワイパフのオールド・タウンの一角にある古い球場。観客席もあり、アマ
チュア用の球場として親しまれて来たが、とにかく老朽化がひどい。 プロ野球のウィンター・リーグが主催され
たこともあり、マリナーズのイチロー選手も 新人の頃参加した。
 
有料化されるのはこれら三大コンプレックスで、ハネマン市長はその他カピオラニ公園、カネオヘ地域公園、カ
メハメハ・コミュニテ ィ公園(カリヒ)等、市が所有する二百四十三公園の全ての維持費を新料金制度で調達
したいと言う。 当初の目標は年間二百三十万ド ルだが、すでに利用している大人も子供も多少の利用代は
喜んで払うという。
 
CORPには、ホノルル市で初めての五十メートル公式プールと飛 び込み台プールを総工費千二百五十万ドル
で完成した。 この料金制度も適用される。 公園局の予算は二・五%カットされた。どの様な料金制度が答申
されるかホノルル市議会の審議も注目される。
 
 ・ 来年二月からカピオラニ大通りの上下水道大工事始まる --- 二十二か月、二千三百万ドル
カピオラニ大通りで、来年二月から約二十二か月かけて上下水道の配管工事を行うため、一部通行止めになる。
 
同上水管は一年前に破裂した際にワードからカラカウア間のカピオラニの上下水道管の取り替えが必要と指摘さ
れていた。 総工費は二千三百万ドル。 工事は夜間も続けられ、工事を短縮するとのことだが、中央の二車線は
工期中はほとんど使用禁止となる。 残りの四車 線も工事内容によって一車線づつ通行止め。 但し六車線全線
を閉鎖することはない。
 
市当局は、同工事のためカピオラニ・ブルバードの沿道の商店や住民には長期間に亘り多大な不便をかけるが、
協力が必要だと理解を求めている。旧管は施工七十年をこえており、いつまた破裂するか解らないので必要な
予防処置だと説明している。
 
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● 大下 治心の世相やぶにらみ
        ・ フォックス州下議の辞任は遅すぎた?
◆今年ももう十二月です。 米本土東部沿岸ではハリケーン上陸で再三の被害を受けたのに比べ、今年はハワイ
にはハリケーンは一本も接近しませんでした。 ハワイを襲うハリケーンは太平洋のチリ国の沖合いに発生するの
が通常と言われています。 今年も数本のハリケーンとなる熱帯低気圧が発生しました。幸いにハワイに接近する
間に勢力が弱くなってハリケーンに発達する前に消滅したり、進路を急きょ北に変えてハワイから遠ざかって行き
ました。 その結果、今年のハリケーンはゼロで終りました。
 
これから冬場の気圧配置に変わります。エル・ニーニョとカラ・ニーニャと呼ばれる以上天候は予報されていません。
ということは雨もたっぷり降る天気となるのですが、このまま異常乾燥が続くような感じもします。 特にゴルフ場にと
っては雨が三日も続けばお手上げだと言われているそうです。 客は来ない、ゴルフ場は雨で被害を受ける、一旦大
量の雨になるとフェアウェイが寸断される被害まででかねません。
 
多くのゴルフ場には人工池が造られています。 これらは洪水防止池でもある訳ですが、豪雨があると大変です。 
雨も程々に降ればゴルフ場経営者も喜びます。 冬場の雨を期待している職種の人たちに農業、林業、果樹農園
の方々がいます。 冬場の雨を利用した産業は冬場にはそれ相当の雨量がないと困るのです。 でも一時的な集中
豪雨は農園地に被害を与えるだけでメリットはありません。 それに洪水とか鉄砲水とかで人災の原因でもある訳で
すから、ノーサンキュー です。 何でも程々でないといけません。
 
◆先号でフォックス州下議(十二月一日付で辞任)の記事を書きま したが、読者の方から、「大下さんはフォックス
下議に同情的だ。  同下議の行為はちゃんと罰せられるべきです。同情の余地はありません」と指摘されました。
私は記事も読み返しました。 英字新聞記事も読み返しました。 そこで、でっち上げ事件と何となく主張していたフォ
ックス被告の言い分には説得力がなかったことに気付きました。
 
「私の判断の中では私の機内での行為は違反行為ではない。 狭い機内だ。 手ぐらいは触れたかも知れない」とい
うのが最初の記事内容でした。言外に、<私ははめられた>と言いたげな内容でした。(この段階で書き始めた先号
記事でしたので、あのように前半は同情的なニュアンスになりました)
 
その後、法廷議事録も取材で発表され、太股を触った、ジッパーも下げていたという事は全て事実だったと法廷は
判断した訳です。 もし本人が同起訴事実を否定するのなら、上告という手段も残されていました。州下院議員とい
う職がかかっている。 有罪となると議員職を失う事になる(当然です)。 でも判決では上告しないと判断した訳です
から、犯行を認めたことになり、一件落着ですね。
 
私の記事もここで終るべきでした。上告する可能性があるとその時ある情報筋からの噂がありました。 リングル知事
も事件発生直後の十二月下旬、事件を知らされましたが、本人は犯行を否定していた し、法廷で有罪判決が出る
までは、無罪という意味で、議員辞職勧告はしなかったと説明しています。 知事の判断は間違ってはいなかったと
思います。
 
しかし民主党議員は十二月の段階で同事件を公表すべきでした。 そんな疑惑のある人が議員として一年近く行動
していたことは、有権者への背任行為だという記事も紙上を賑わしました。州知事は、「今回のケースをいつ公表す
るかはフォックス下議の判断であり、知事の判断ではない。公判まで、しかもロス地方裁でのことなので、 事件をあ
とあとまで公表しなかった事は、あくまでも同下議の判断だ」という主張も妥当です。
 
共和党は政党として有権者に知らせる義務があったという民主党側の主張も正当です。 有罪判決を受けるまでは
無罪だという主張も間違ってはいませんが、そのコンセプトが公選職のフォックス下議にはあてはまらないという主
張も一理あることから意見は別れた訳です。 同下議は事件を一年近く公表しなかったことで、職を一年近くも延ばし
たのです。
議員給与も一年も受け取ったことは民主党側から見れば不要な給与を支給したことになります。 いずれにしても
同議の事件に対する弁明は日毎に弱くなったことからも、犯行はでっちあげではなかったんだと有権者にも納得
させたことと思います。
 
◆十一月十九日深夜一時頃。 ワイパフの閑静な住宅街で四十三才の息子が両親をナタで殴り殺すという事件
が起きました。 この事件で七十九才の父親は搬入先の病院で死亡し、七十八才の母親は重体です。 四十三才
の息子は事件後、警察に出頭し、事件を供述したそうですが、殺人罪と殺人未遂罪で十万ドルの保釈金が言い
渡されまし た。
 
保釈金の積めない加害者は身柄を拘束されています。 事件がどの様な原因で起きたのか。これから取調べが行
われるそうですが、日系人家庭で起きた事件だけに心が痛みます。 四十三才の大人が両親をナタで殺すなんて
どうしても信じられないのです。
 
日系人社会でこんな事件は起きないと信じられていた一九五〇年代が遠い昔に感じます。 その頃は日系人は世
間から指をさされるよう なことはしてはいけないと親は厳しく子供たちをしつけてきました。 子供達も親の教えをよ
く守ってきました。日系人の凶悪犯罪は皆無という時代が続いていました。 それも一九五〇年代後半から立州を
経て、大きく様変わりしました。 それでなくても数多い日系人ですから、日毎に日系人名が犯罪者として新聞紙上
を賑わすようになりました。 その頃は<日系人が犯行>という事で大きく取り上げられていました。 それが日常茶飯
事となり、日系人という字も紙上から消えました。
今回のケースも日系人という文字は紙上にはありません。 そんなの問題にする方がおかしいですと、と言われる
でしょう。 それに日系人だから犯罪を起こさない優良な市民だという観念は遠い昔に風化 してしまったのでしょう
か。 日系人としての伝統と誇りを持ち続けて欲しいと思う小生は時代に外れてしまったのでしょうか。 なお四十三
才の加害者、マーク・カワカミ被告は、アイス常用者で、アイスを買うためのお金を両親にせびり拒否された上で犯
行におよんだ、とのことです。
 
◆十二月には大切な公聴会が開かれます。 一つはオアフ島の大衆輸送機関間(マス・トランシット)の草案に関
する公聴会です。 九百 八十万ドルの予算で交通渋滞緩和策の草案がエンジニア会社でまとまったようです。
 
同草案はバス路線拡充計画と軽量鉄道案がどこまで考察されているか? 予算は? 利便性は? 本当に緩和
されるのか? などが十二月十三 日にブレイスデル・センターで公開されます。 また、翌十四日にはカポレイミ
ドルスクールで公聴会が開かれます。 二〇〇七年度から 〇・五%の消費税の積み立てを許可した市議会。 
いよいよこれからが具体的な計画で論議されます。
 
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● このセンターでは誰もが探検家だ!
 ・ ビショップミュージアムの新館 サイエンス・アドベンチャー・センターがオープン
ハワイの歴史や文化を知る伝える場所として親しまれてきたビショップミュージアムに、新館が十一月十九日
オープンした。
 
一万六千五百スクエア・フィートの広さに、千七百万ドルをかけ、大小三十もの体験型展示を楽しむことができる
サイエンス・アドベンチャー ・センター。 館内は六つのゾーンに分かれている。 火山学・地質学・海 洋学・植物学
・昆虫学・地震学など、ハワイの自然環境にスポットをあて、ハワイの身近な科学を、身体で体験しながら学ぶこと
ができる。 また子供から大人まで、年齢に関係なくハワイの自然環境を楽しく感じることができることも、このセン
ターの大きな利点だろう。
  
ビショップミュージアムのビル・ブラウン館長は、「今までビショップ ミュージアムでは、歴史や文化の観点からの展示
は数多く行ってきましたが、こうしたハワイの自然環境に関するプログラムは、あまりありませんでした。 このセンター
では、ハワイの子供達が直接手に触れ、挑戦することで、今日そして将来の科学環境を創造する事ができます。 
新しい世代の人たちが、このセンターで様々なことに興味を持ち、それが将来より良い社会に繋がっていくと信じてい
ます」と語っている。
  
ブラウン氏の言葉どおり、どの展示物もビジターが触って動かしたり、操作することができる。 また海底や火山の
中を体験できるなど、大掛かりな仕掛けが多いので、見ごたえも十分だ。 特に館内のシンボルともいえる巨大な
模型火山は、轟音と共に溶岩を吹き上げ、迫力も満点。 現在、地元の公立小学校ではフィールドトリップの予
定なども組まれているが、 是非週末に家族で出かけてみたいセンターだ。
 
主な展示物は、
● ボルケノ
同センターの中央に位置し、目印になっているのが、ボルケノ。ビックアイランドのキラウエア火山を模している。
溶岩や蒸気といった火山噴 火は、圧縮空気と噴水を利用している。 模型の内部に入って、火山の仕組みを学
ぶことができる。 また、ボルケノの内部では、炉を使い溶岩を溶かす様子を実際に見学することができる。
 
● ディープ・オーシャン・タンク
三万ガロンものオーシャンタンク。 海中にあるサブマリンのリモートコ ントロールに挑戦したい。 また海底から、火山
の島であるハワイアイラ ンドの様子をイメージ。 津波ができる様子を、実際に見学者が機械を操作して理解したり、
ハワイの砂やサンゴ、鉱物などをビデオ顕微鏡で観察することもできる。
 
● ハワイアン・オリジン・トンネル
百六十フートのハワイアン・オリジン・トンネルでは、ハワイの起源、 自然や文化を肌で感じることができる。 この
トンネル内にあるカラフルな魚や動物、宇宙の星達は、全てハワイの学校の子供達が作ったもの。  またトンネル
内での音響効果も幻想的で、異次元の世界を感じさせてく れる。
 
● リビング・アイランド・ギャラリー
ビショップミュージアムの科学者達は、どのような研究をしているのか、一緒に模擬実験を体験。 元来ハワイで
生息する動植物と外来の侵入動植物を紹介し、自然環境を説明している。
 
● ザ・ツリー・ハウス
小さい子供達のためのゾーン。 熱帯雨林ゾーンで虫・魚・鳥・植物の衣装をつけ、木の下で様々な生き物の気
持ちを体験し、自分で演じることができる。
 
ビショップ・ミュージアム連絡先・・・ 847-3511
朝九時から五時まで。
Webサイト: www.bishopmuseum.org
 
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